沖縄の不思議 Ⅲ 「北」をニシと読む
「北」を「ニシ」と言う「北風」=みーにしと言います。では「西」は何て読むの、「東」は、「南」はと疑問が膨らむ。そこで図書館で調べたが判らず。
この石碑は伊是名島の尚円王の青年期に過ごした「逆田」の説明石碑です。
この石碑の説明文の上から二行目の最初の方に「北の松金」の文字の北に、(にし)と仮名がふってある、
更に、下から五行目の最後に、北の松金、の北の字に、(にし)と仮名がふってある。
中央図書館で長い時間調べたが判らず。ある日何の気なしに入った古本屋で、「沖縄おもしろ方言辞典」を見つけ買い求め読んでいるうちに、面白い記述を見つけた。
にし、とは「西」ではなく、「北」の事。
ニシは、「住のしえ」(イニシエ)昔住んでいた懐かしい、のイニシエ、イとエが取れて、「ニシ」となり、空間的に経過した方角。つまり大陸から朝鮮半島を経て九州に渡って来た、日本民族の祖先のうち、東え(中国・四国)移動した者が「いにしえ」の方向をふりむくとそのまま、ニシ「西」であり、南に進んだ者が「イニシエ」を振り向くと、いニシは「北」になるそれぞれ、「ニシ」とよんでいたと言う説がある。と書いてある。何やら説得力のある説だと思う。
ところで「西」はなんて読む。感の良い方はすでにおわかりだと思う、下の地図をご覧あれ。
左様、「西」=イリです「いりおもてじま」「いりおもてやまねこ」すなわち太陽の入る方向です、反対に太陽だ出てくる方角すなわち太陽があがってくる方向で「あがり」東が「アガリ」で、西が「イリ」、である。さて「南」は如何に、
いままでの説明で、「へ~」と驚いてる人、あたり「正解」です、
「ホウホウ」と感心している方、沖縄の女性から、「蹴り」がとんできます。
そうです、「南」は、へー、又は、ハエ、と言います。
昔天気予報の森田さんが、中国地域の方は春の終頃の乾燥した南風を「シロハエ」と呼んでいると言っていた、また暖かい風が吹き出すと出てくる五月蠅い虫を蠅と呼ぶと。
要するに漢字が出来る前から言われていた、空間的方向を表し後から漢字が出来て方向に当てはめられた、と言う感じでしょうか。
まさに、所変われば品変わる、ですね。(^^;/